最適な『調剤棚』選びについて解説!薬局の業務効率化!
新規に薬局を開設する際や、現在の調剤室を見直すときには、調剤棚の選び方が業務効率を左右する重要な要素です。この記事では、調剤棚の選び方の基本や、使用用途に応じた最適な選択肢について詳しく解説します。
目次[非表示]
- 1.使用用途に合わせて形と種類を選ぶ
- 2.サイズについて
- 3.天板の色を考慮する
- 4.箱型?スリット式?種類について
- 5.選び方のポイントを再確認
- 6.調剤棚をご紹介
- 6.1.DPS調剤棚
- 7.実際に使われている事例を見る
- 7.1.①ドラッグスギヤマ天白島田店
- 7.2.②ドラッグスギヤマ香久山店様
- 8.まとめ
使用用途に合わせて形と種類を選ぶ
調剤棚には、錠剤棚、散薬棚、外用棚、漢方棚など、収納する医薬品の種類によって様々な形と種類があります。そのため、まずは収納する医薬品に合わせた効率的な調剤棚を選ぶことが大切です。調剤棚はただオープンケースのついた棚だけではありません。薬局が扱う医薬品の量に応じて、カスタマイズ可能な調剤棚を選ぶことで、より効率的な収納と運用が実現できます。
特に、新規開設の場合は、どのような医薬品を取り扱うのかを考慮し、それに合った調剤棚を選ぶことが重要です。
さらに、最近では引き出しタイプの棚ではなく、棚板タイプの調剤棚を採用する薬局も増えています。これにより、より軽量化やスペースの効率化が図られるだけでなく、必要に応じて簡単に配置を変更できるメリットがあります。
調剤棚の種類例
軟膏練り機の置き場を考えた軟膏棚の例
分包機上のスペースも活用したカスタマイズ例
サイズについて
調剤棚の選び方では、作業スペースとレイアウトも重要な要素です。一般的に、調剤棚の奥行は「60㎝」が標準として採用されてきましたが、最近では採用薬の増加に伴い、収納効率がより求められています。狭い調剤室では、よりコンパクトな調剤棚も視野に入れることで、レイアウトの幅が広がります。
例えば、45㎝の奥行きの棚を導入することで、調剤室のスペースを有効活用でき、作業のしやすさも向上します。調剤棚の奥行をコンパクトにすることで、通路幅の確保や、調剤室中央のスペースへの錠剤棚の両面置き、調剤棚をコンパクトにしたことによる作業台の設置などレイアウトの幅が広がることもあります。
天板の色を考慮する
調剤棚の天板色は、業務に与える影響も大きいです。最も一般的な天板色は「水色」で、これは目に優しく、長時間の作業でも疲れにくいとされているためです。また、水色は医薬品が見やすく、清潔感を演出する色でもあります。
しかし、最近では薬局のコンセプトに合わせて、調剤棚の天板の色を変更する例も増えています。例えば、黒や緑、ピンクなどの色を取り入れることで、薬局の個性を表現したり、若手薬剤師を採用するための戦略とすることも可能です。水色の王道も良いですが、その他の色を選択肢に入れることも一考です。
木目柄を採用した調剤棚の例
箱型?スリット式?種類について
調剤棚の選び方としては、その種類も重要な要素です。一般的な箱型やキャビネット型の調剤棚の他に、最近はスリット式や組み合わせ式の調剤棚が採用されることが増えています。
箱型・キャビネット型は、組み合わせが決まっているため選択が簡単で、設置にも時間がかかりません。しかし、柔軟性に欠け、後からのレイアウト変更が難しいというデメリットがあります。一般的に高さは180㎝で、木棚を後付けすることが多いです。
一方で、スリット式や組み合わせ式の調剤棚は、パーツの種類が豊富で、使用用途や動線に合わせてカスタマイズすることが可能です。棚位置の変更も容易にできるため、機能性が高いです。デメリットとしては、パーツの選定に手間がかかり、設置が複雑なため、時間がかかる点があります。しかし、上部まで有効に使用できるため、後から木棚を取り付ける工事が不要です。
箱型・キャビネット型
スリット式・組合せ式
選び方のポイントを再確認
調剤棚の選び方は多角的に判断することが大切です。薬局のあり方が変化しているように、調剤棚も進化を続けています。従来のイメージに囚われず、使用用途、収納効率、使用感、デザイン性などを総合的に評価し、自分の薬局に最適な調剤棚を見つけることが重要です。
例えば、今後の薬局の利用状況や業務フローを考慮し、将来の拡張性も視野に入れた選択をすることをおすすめします。現状の業務に適した棚選びに加え、今後の変化にも対応できる柔軟性を持った選択肢が求められます。
調剤棚をご紹介
DPS調剤棚
細かなカスタマイズが可能です。棚割りも細かく設定でき、オプションパーツの種類も豊富です。
実際に使われている事例を見る
①ドラッグスギヤマ天白島田店
クリーンで効率的な環境が広がる、まさに働く人に優しい調剤室になっています。細かなカスタマイズなど参考になる事例です。
②ドラッグスギヤマ香久山店様
収納効率を重視した調剤室です。
女性スタッフ様でも使用しやすい調剤什器を導入し運用されています。
まとめ
この記事では、調剤棚の選び方とその重要性についてお話ししました。調剤棚はただの収納スペースではなく、業務効率に大きな影響を与える要素です。使用用途やレイアウト、天板の色や種類を考慮し、多角的に判断して選ぶことが求められます。
今後の薬局のあり方にマッチした調剤棚を選ぶことで、業務効率を向上させると共に、快適で魅力的な調剤室を作ることができるでしょう。ぜひ、この記事で紹介したポイントを参考にして、自社の調剤棚を見直してみてください。